Japanese Translation of EVOLUTION NEWS & SCIENCE TODAY

https://evolutionnews.org/ の記事を日本語に翻訳します。

科学誌がメイヤーの神仮説における重要な論議、宇宙に始まりがあることを再確認する

This is the Japanese translation of this site.

 

ブライアン・ミラー
2022/8/9 15:22

 

スティーヴン・メイヤーの『Return of the God Hypothesis』の主要な論議は、宇宙には始まりがあるということに重心を置いています。彼は、始まりは創造者の精神の結果として生じる宇宙を指し示していると論じています。メイヤーの『Return of the God Hypothesis』の主張には、サイクリック宇宙論モデルが始まりを回避できるという主張に対し、ボーデ-グース-ビレンキン (BGV) 定理に訴えることにより信用できないとすることが含まれています。彼の推論は最近、バッファロー大学の物理学者であるウィル・キニーとニーナ・スタインによって、イジャスとスタインハート (IS) の宇宙論モデルの分析において再確認されました。彼らはその結果を『Journal of Cosmology and Astroparticle Physics』に発表しました。

 

記者のシャーロット・スーはその研究をPhys.orgで次のように要約しています。

 

「宇宙が無限の過去を持つようにするためにバウンスする宇宙が提唱されましたが、私たちが示しているのは、これらのモデルのうち最新のタイプの1つは上手く行かないということです」と、バッファロー大学教養科学部の物理学教授、キニー博士は述べています。「この新しいタイプのモデルでは、エントロピーに伴う問題に対処していますが、もし宇宙にサイクルがあったとしても、依然として始まりがなければなりません」。

サイクリック宇宙論とBGV定理

キニーとスタインは、私が以前に批評したISモデルにBGV定理を適用しました。アンナ・イジャスとポール・スタインハートは、宇宙が膨張し、それから収縮し、その後にバウンスして膨張ステージに戻るという終わりのないサイクルを提唱しています。各反復は前のものよりも非常に大きくなるため、平均すると宇宙は常に膨張しています。キニーとスタインは、BGV定理がISモデルに「測地的に過去に不完備である」(時空が絶対的な始まりを持つことを意味する) ことを要求していることを厳密に実証しています。

 

本論文では、BGV定理を用いて、スケール係数の成長は必然的に時空が測地的に過去に不完備であることを意味していることを実証する。・・・この結果は完全に一般的である。すなわち、エントロピー散逸条件とバウンス外のヌルエネルギー条件に従う任意のバウンス時空は、測地的に不完備でなければならない。これは、平均ハッブルパラメータが正である任意の時空が同様に測地的に不完備でなければならないことを示すBGV定理と一致する。IS宇宙論はこの条件を満たしており、したがって、力学の詳細とは無関係に、過去に永遠であることはできない。

 

研究の次の段階で、キニーとスタインはペンローズの共形サイクリック宇宙論 (CCC) を分析する予定です。私が以前に報告したように、CCCモデルは経験的な裏付けの欠如と失敗した予測のために、イーサン・シーゲルなどの宇宙学者によって厳しく批判されてきました。さらに、このモデルは多くの微細調整されたパラメータを必要とします。最初からデザインの証拠を避けることによって、このモデルはその構築において同等のレベルのデザインを必要とします。たとえそれが真実であったとしても、やはり始まりを必要とすることをキニーとスタインが示す可能性が高そうです。

哲学的な意味合い

シャーロット・スーにとって、宇宙に始まりがあるということの哲学的な意味合いは失われていません。彼女は次のように報告しています。

 

「初期の宇宙に好奇心を持つ理由はたくさんありますが、私が気に入っているのは、以前に何があったのかを知りたいという人間の自然な傾向だと思います」と、研究の重要性に関して、バッファロー大学の博士課程の学生であるスタインは述べています。「文化や歴史を超えて、人間は創造について、『初めに』ついて語ってきました。私たちは常に、私たちがどこから来たのかを知りたいのです」。

 

確かに、もし宇宙とその中のすべてのものが精神の結果であるなら、私たちは自然の意図しない偶然の所産ではないことになります。むしろ、私たちの生命には生来の価値と真の目的があるのです。