Japanese Translation of EVOLUTION NEWS & SCIENCE TODAY

https://evolutionnews.org/ の記事を日本語に翻訳します。

「鰭から四肢へ」論文が示す「進化発生」突然変異の破壊的性質

This is the Japanese translation of this site.

 

ケイシー・ラスキン
2021/6/4 17:14

 

昨日、私は2021年の『Cell』誌の論文、「Latent developmental potential to form limb-like skeletal structures in zebrafish」に対する批評を投稿しました。それは、BioLogosに寄せられた「Return of the God Hypothesis」の書評に対するブライアン・ミラーと私の回答 (こちらこちらこちらこちら) という文脈でのことでした。この研究は、発生遺伝子を変異させることで、魚の鰭に余分な骨を産み出すという趣旨でした。評者である生物学者のダレル・フォークは、これらの骨は四足動物の四肢の「橈骨と尺骨に相当すると思われる」と論じています。しかし、論文自体には、「中間的橈骨と四肢の特定の要素との間に相同関係を認めることはできない」と書かれています。

友人からの注記

『Evolution News』のある読者が、この論文が鰭から四肢への進化を実証していない理由について、もう一つ注目すべき点を指摘しています。

 

フォーク博士は、鰭が手足になることを示すには、新しいボディプランが類推によって現れることを示せば十分だと考えています。彼は、発生遺伝子の突然変異が短いステップで新しいパターンを産み出すことを示すために、あなたが議論した研究を引用していますが、実際にはこの研究は、あなたやメイヤー、そして多くのID支持者がずっと前から言っていたことを正確に示しています。すなわちこの種の突然変異は、生物全体、そして特にそれが発生したシステムに壊滅的な影響を与えるでしょう!

 

2本の余分な骨を生み出した変異は、まさにその好例です。あまりにも破壊的だったので (論文の図S2参照)、著者たちはこれらの魚をホモ接合型ではなく、ヘテロ接合型で研究することを選択しました。彼らは次のように言っています。

 

「鰭条の全体的なパターンや大きさは劇的には変化していない。我々はこの変異体をレファイム (reph) と名付けた。この変異体の表現型は、ホモ接合体の魚が高度に異形性であるため、様々な表現度と用量感受性を示している (図S2)。ホモ接合体の症状が深刻であるため、我々はヘテロ接合体のreph変異体 (reph/+) に焦点を当ててきた。」(強調追加)

 

この指摘はフォークの主張を否定しており、発生遺伝子への突然変異は新規性の問題に対する良い解決策にはならないという私たちの立場を補強するものです。

 

自然界では機能しない

この読者は、いくつかの良い点を指摘しています。論文の図S2 (下図) を見ると、彼らが変異させた2つの遺伝子、wan遺伝子 (wan/wan遺伝子型) とreph遺伝子 (reph/reph遺伝子型) のホモ接合変異体では、胸鰭が「異形」になることがわかります。つまり、高度に変形しており、自然界では機能的な鰭や機能的な四肢、機能的な中間体として振る舞うことはまずないでしょう。これは胸鰭の場合です。画像からは、背鰭にも悪影響があるらしいことが見て取れます。

 

M・ブレント・ホーキンス、カトリン・ヘンケ、マシュー・P・ハリス、「Latent developmental potential to form limb-like skeletal structures in zebrafish」、Cell、184: 1-13 (2021/2/18) の図2。エルゼビア社の許諾済み。

ホモ接合体遺伝子型から生じる「異形」の表現型のため、これらの変異遺伝子が有利な形質として集団に固定される可能性は極めて低いでしょう。なぜなら、2つの変異対立遺伝子を持つ個体は、おそらく生き残れないからです。もしかしたら、ある種の代償的な突然変異が生じるかもしれません。しかし現時点では、私たちの友人が強調したこと、つまり「進化発生」実験における変異の破壊的で有害な性質をデータは正確に例示しています。