Japanese Translation of EVOLUTION NEWS & SCIENCE TODAY

https://evolutionnews.org/ の記事を日本語に翻訳します。

生物学者のダスティン・ファン・ホフウェーゲンがレンスキーの長期進化実験の主張に穴を開ける

This is the Japanese translation of this site.

 

ジョナサン・ウィット | @JonathanRWitt

2021/6/14 15:00

 

今回の「ID the Future」では、先日開催された「Conference on Engineering in Living Systems」(CELS 2021) の舞台裏に潜入し、カリフォルニア州にあるアズーサパシフィック大学の生物学教授、ダスティン・ファン・ホフウェーゲンと語り合いました。ポッドキャストで私たちはこの会議について話し合っていますが、そこでは生物学者とエンジニアが一堂に会し、工学的な原理やデザインの視点を生物学にどのように適用できるか、また適用しようとしているかが検討されました。植物や動物だけでなく、ファン・ホフウェーゲンの専門分野である微生物学の小さな領域も対象となります。早速、『Journal of Bacteriology』に掲載された、アイダホ大学での研究を基にしたキャロライン・ホブデ、スコット・ミニッチとの共著論文についての話になりました。

 

ファン・ホフウェーゲンの説明によると、この研究は、ミシガン州立大学のリチャード・レンスキーによる長期進化実験 (LTEE) 、すなわち何千世代もの細菌E. Coliの数十年にわたる研究で生まれた、最も騒がれている進化的変化の1つに焦点を当てています。この実験の過程で生じた恐らく最大の進化的発展は、一部のバクテリアクエン酸を食べ始めたことでしょう。興味深いですが、ファン・ホフウェーゲンの説明によると、大腸菌は元からこの能力を持っています。スイッチをオンにするだけの問題にすぎません。

 

ファン・ホフウェーゲン、ホブデ、ミニッチの3人は、E. coliを使った「食うか食われるか」の実験でこのことを実証しました。その実験で細菌は、レンスキーの実験のように何年も何十年もかけてではなく、14日間、わずか100世代の間に能力を身につけたのです。ファン・ホフウェーゲンは、この結果がネオダーウィニズムにとって厄介なものであることを説明します。それから私たちは別の研究について議論します。その実験は抗生物質耐性に焦点を当てていましたが、同様の結果になりました。その研究で分かったことから、観察された抗生物質耐性は新しいものを進化させるのではなく、すでに存在するものに何らかの調整を加えることで、この事例では実際に何かを壊すことで出現したということが提唱されました。ポッドキャストをダウンロードするか、こちらでお聴きください。